TORANOTEC ASSET MANAGEMENT

READ & LEARN資産運用教室

トラノコのかんたんマネー講座

【 ≪ 記事一覧へ戻る 】

日本円の歴史

日々、暮らしの中で使っている「円」という通貨。その歴史は意外と新しく、「円」という漢字は昭和23年制定の一円と五円硬貨で初めて使われました。

それまで使われていた旧字体の「圓」の登場は明治4年。政府が新貨条例を発布した際に、それまで使われていた通貨の単位の切り替えが行われました。しかし、政府が財政赤字を立て直そうと政府紙幣を増刷すると、相対的に金属としての金や銀の価格が高騰してしまい、もとは同じ一圓であるはずの価値がずれてしまいました。さらには、5年に制定された国立銀行条例により、12年には153もの国立銀行が存在し、それぞれ銀行券を発行するに至ります。政府はそれらの通貨としての価値を安定させるべく、中央銀行として「日本銀行」を設立しました。

ちなみに、「円」(エン)をローマ字にするのであれば、「EN」でよいはず。なぜ「YEN」という英字表記になったのでしょう。日本銀行によると、以下の3つの見方があるそうです。
1) 外国人の発音する「EN」は「イン」に聞こえ、「YEN」の方が「エン」に近かったという発音上の理由。
2) オランダ語で「EN」が「~と」を意味するなど、諸外国で使用される語句との混同の回避。
3) 中国の「圓」が英語で「YUAN」と表記されていたこと。

日本円を表す「¥」は、「YEN」の頭文字と通貨を示す2重線で構成されています。この2重線は、米ドルを示す記号に由来するようで、諸説ある中で有力なのは、スペインの通貨だった「ペソ(P’s)」のPとSが重なって「$」となり、既存の英文字と区別するために通貨のマークには2重線という慣習が生まれたというものです。明確な起源は定かではないものの、通貨記号は1960年代に世界的に定義され、それ以来正式な文字記号として使われています。

「円」の歴史は約70年、「圓」時代も合わせると約150年ですが、日々、当たり前に使っている通貨も、時代とともに変遷してきました。グローバル化がますます進む現代、「円」だけに依存するのではなく、さまざまな通貨に分散投資することの重要性が高まっています。