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投資しないリスク

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「投資にリスクは付きもの」といわれますが、実は「投資しないリスク」もあるのです。

世界の人口は、40年ほど前は45億~50億人でした。70億人を突破したのは2011年とのこと。日本では人口が減少傾向にありますが、国連が2017年に発表したデータによると、現在の世界人口は約76億人で、2050年には98億人、その後はさらに増えていく予測です。その人口が“衣・食・住”をすることを想像すると、限られた天然資源の消費量が懸念されます。

資源には、それぞれ売買される相場があり、商品相場と呼ばれています。石油や金に加えて、食糧の基本となる小麦やトウモロコシなども、いわゆる“需要と供給”で価格が決まっています。商品相場というと、先物取引が頭に浮かぶ方もいらっしゃるかもしれませんが、それに限らず、例えば小麦やコーヒーを生産する大農園とそれを購入する商社や食品メーカーの間の売買も商品相場で行われます。急激な世界人口の増加によって需要が高まると、供給がそれに応じて増えなければ高騰する可能性が出てきます。

物価が上がり続けるいわゆるインフレ局面では、金利が上昇し、銀行預金の利息も改善されることもありますが、投資をそれ以前からはじめていないと、急激なインフレについていけない可能性が高くなります。これが「投資しないリスク」です。

「投資をしないリスク」を下げるために、商品を含む投資をすることができます。先物取引のように振れ幅を大きくするのではなく、商品に連動した投資対象が組み込まれた投資信託に投資することで、物価の上昇を投資のメリットとして取り込むことができます。しかも、投資信託では金、石油、小麦のように特定の商品に集中するのではなく、投資対象を分散することができます。

とはいえ、商品を含む投資信託も、農産物が天候などの影響で相場が乱高下することもあり、売買の最適なタイミングを見つけることが難しくもあります。このような投資対象にこそ、無理のない範囲でコツコツ投資を続けることが有効です。

日常生活ではあまり意識されない為替も、実は人々の日々の暮らしに影響を与えています。日本では、貯金箱に1円を入れても1円の価値のままです。残念ながら銀行預金に預けても、その金利は0.1%に届かないことが多いのが現状です。

2011年10月、1ドル75.54円を記録しました。歴史的に米ドルに対して円高の最高記録です。現在は107-108円を推移していますから、11年にはニューヨークで2ドルのコーヒーを飲むのに、150円ちょっとで買えたものが、今は215円程度かかることになります。

農林水産省のデータによると、日本の食料自給率は39%です。逆に言えば、61%を海外からの輸入に頼っています。円の価値が下がると、61%を輸入のために円で購入すると以前より割高になります(実際は、輸入各社が為替も勘案して売買しています)。すると、メーカーや小売店がどんなに頑張っても、輸入コストが上がっているために、店頭での販売価格を上げざるをえません。

日本で暮らしていて、円安による輸入コストの上昇に伴い商品が値上げされる際にも、外貨を保有していれば、例えば同じ1万ドルが、円ベースでは値上がりすることになります。為替の変動をうまく利用できれば、暮らしの助けにもなり得ます。