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お金を働かせよう

1,835兆円。2019年3月末現在の日本銀行の統計による国内家計金融資産の合計額です。この中身は、預貯金・現金、株式、債券、投資信託、保険・年金などであり、不動産などは含まれていません。金額の桁が大きすぎてイメージするのが難しいですが、米国の同等の指標と比較すると日本の資産の状況がよくわかります。日本の家計資産の53.3%が、「現金・預金」であるのに対し、米国は12.9%、「投資信託・株式等」の合計は、日本13.9%、米国46.3%と、日本では米国と比べて投資に振り向けている割合が非常に低いことが明らかです。

金融庁のデータによると、米国では、平均すると労働所得(働いた対価としてもらう所得)と財産所得(投資などによって得た利益による所得)の比率が3対1となっています。働いてもらう収入に加えて、その収入の実に30%に当たる額を、“お金が働いた”財産所得として得ています。対して日本では、労働所得と財産所得の比率は8対1となっていて、お金が働いてくれた分は、働いて得た収入に対して12%強しかプラス効果になっていません。米国の方が日本よりはるかにお金を上手に働かせていると言えます。

では、世代別ではどのような違いがあるでしょう。2017年10月に発行された金融庁の金融レポートによると、70歳以上の投資家が42.0%、65~69歳が20.7%と、日本の株式・債券・投資信託の投資資産の実に62.7%が65歳以上の方々に保有されています。対して、米国では、投資資産の保有者の38.5%が65歳以上、59.2%が35~64歳となっています。すなわち、日本では、個人投資の主流を占めているのがリタイア世代であるのに対し、米国では、現役世代が積極的に投資をしているといえます。

現役世代は子育てなどの出費が多く、投資に回せる資金が少ないものの、学生など若年層から金融教育を広げ、座学だけでなく無理のない範囲での投資経験を浸透させていくことが、次世代の投資人口を増やすために不可欠となっています。野村総合研究所の試算によると、1,800兆円余の日本の家計金融資産のうち、今後10年間で世代交代するのは524兆円ほど。それらを引き継ぐ現役世代にとって、日々の暮らしの中で“お金を働かせる”ことが当たり前となるよう、大手金融機関もフィンテック企業も新たなサービス開発に取り組んでいます。

日本ではお買い物のポイントが多く導入され、ある統計ではその総額は1兆円とも推計されています。トラノコをはじめ、ポイントを使って投資ができるサービスも増えています。マイナス金利政策が続き、預貯金での利息に期待することは難しい中、ポイントなども活用し、無理のない範囲で投資することで“お金を働かせる”ことが経済活性にもつながります。これからの時代、米国平均ほどではなくても、少しでもコツコツとお金を働かせることで、頑張って働いた所得にプラスして生涯収入を増やすことを考えることはますます重要です。